
「事業継続計画」について重要なことは、組織全体でまず見直す仕組みを継続的にブラッシュアップしていくことが重要です。要は、PDCAを整備し迅速な対応によって、企業活動を継続し維持していく体制を作っておく必要があります。

講 演 |
「事業継続マネジメント」 |
開催日 |
2009年6月17日(京都) |
今春、新型インフルエンザが全世界に広がり、WHOは、フェーズ6のパンデミックを宣言。世界的に経済的損失も少なからず影響し、GW明けの日本はある種のパニックに陥りました。
一方で、感染者が関西で連日増える続けるなか、さまざまな企業の事業継続への取組みもフォーカスされ報道されました。
パンデミックを目の当たりにした今、企業の根幹ともいえる情報システム部門が、事業を継続していくためにどのような対策を取っておくべきか、再確認の意味をこめ、GSXが今夏講演した、リコー関西株式会社京都支社主催で行われたセミナーの採録より、そのエッセンスをお伝えします。
「事業継続計画」というと長期スパンで考え、策定していくものもありますが、新型インフルエンザのように突発的に発生し、企業としての対応を迅速に短期スパンで実行していく必要性がある場合も同様に、「事業継続計画」を策定しておく必要があります。
この場合、「事業継続計画」をベースに臨機応変に対応できる仕組みが重要となってきます。
「事業継続の管理を規定した国際スタンダードな規格としてBS25999があります。これは、英国のBSIが最初に「事業継続計画」サイクルとして提唱しました。まずは、基本的なベースとして、この「事業継続計画」というものの基本的な考え方、流れをサイクル化し、5つのステップのサイクルをグルグルとまわしつつ、想定されるリスクをいろいろと充てはめながら、企業の「事業継続計画」を実行できるように策定していくべきです」と中西氏は語っています。
その5つのステップとは何か。今回の新型インフルエンザの場合、情報システム部門の業務を落とし込むと下記のようになります。
1.事業を理解する
自宅待機など現場担当者のリソースが減ったことでシステムが十分運用されなくなった場合、システム稼動を継続維持するべきシステムはどれか。などの優先順位付けや選別をするために、自分たちの事業の優先度、重要度を理解しておく必要があります。
2.BCPの準備、事前対策を検討する
優先度の高いシステムを運用し続けるためには、少なくともどういったヒトやモノ、具体的には運用の技能を持った人や保守品など、リソースの把握と識別をしていきます。
3.BCPを策定する
検討したリソースをベースに、具体的な「事業継続計画」を策定します。
4.BCP文化を定着させる
従業員、取引先、外部委託先などへ事前に教育訓練を実施することで、策定したBCPが有効に働くことを常に維持・監視します。
5.BCPのテスト、維持、更新を行う
PDCAでいうところの「A」、Actionに相当しますが、4で訓練を実施した際に発生する不具合を見極め、計画のブラッシュアップを行います。
「例えば、今春の新型インフルエンザの際はどのような体制でのぞみ、対処したのかを振り返りながら基本的な「事業継続計画」サイクルをイメージしていくと大変有効です。何が必要になるのか明確になります」中西氏は、これら5つのステップのサイクルにのせることを前提として考え、仕組みを策定していくことが重要なポイントであると説明しました。