
受託会社が受託した業務が、その顧客(委託会社)にとって重要な業務プロセスの一部を構成しており、内部統制評価の対象範囲に含まれる場合には、受託会社が非上場であっても、その経営者は、受託した業務に関する内部統制の有効性についてその顧客、あるいはその顧客の内部統制監査を実施する監査法人から報告を求められる可能性があります。特に、2年目以降の内部統制報告では、初年度以上に上場している委託会社から受託会社の統制状況が適切かどうかを求められることが予想されます。
受託会社の内部統制評価は、主に2つの方法があります。
1.委託会社が、直接受託会社を監査する。
2.委託会社が、受託会社の内部統制監査の結果を利用する。
多くの委託会社をもつ受託会社が、要求される度に監査を受けることは負荷が高く現実的ではないため、上記2項の一手段として「18号監査」(※注1)は利用されます。
受託会社は、第三者である独立監査人による「18号監査」を受けることによって内部統制の有効性を評価、検証し、内部統制が適切である旨の監査報告書(以下、18号監査報告書)を受領し、これを委託会社に提示することによって、委託会社が受託会社に委託した業務の内部統制が適切であり有効であるとすることができます。
注1)「18号監査」は、日本公認会計士協会「監査基準委員会報告書第18号(中間報告)」の「委託業務に係わる統制リスクの評価」に基づく外部監査のことをいい、そのため一般的に「18号監査」や「第18号監査」と呼ばれます。また、 「監査基準委員会報告書第18号(中間報告)」は、米国における「米国監査基準書第70号」(SAS70)と同様の内容のものであることから、「日本版SAS70」と呼ばれることもあります。


従来の取得ステップ
従来は、評価対象範囲の選定~内部統制の設計・構築~18号監査まで、一貫して監査法人が行っている場合が多く、監査法人の単価×工数=コスト大となっているのが実情です。
GSXが提案する取得ステップと支援サービス
内部統制の設計・構築ご支援
GSXでは、受託会社の評価対象範囲の選定や内部統制の設計・構築を、GSXが過去の実績から得たノウハウや必要に応じて作業軽減のためのツールを使用することにより、受託会社のコストや負担軽減を実現する支援をいたします。
「18号監査」の実施
GSXが第三者である独立監査人として「18号監査」を実施し、報告書を作成します。


委託会社ごとの受託業務の評価対象範囲の選定
内部統制構築計画の立案(方針、作業洗い出し、構築方法、スケジュールなど)
内部統制の構築(整備)
内部統制の整備状況評価、是正
内部統制の運用支援
内部統制の運用状況評価、是正
独立した第三者の監査人による内部統制評価(18号監査)
監査人の指摘事項(不備)の是正
内部統制の整備及び運用状況報告書(18号監査報告書)の作成、提示
備考)
1~6、8は、受託会社実施主体の内部統制構築の領域です。GSXは、必要に応じて委託会社・受託会社双方の監査法人との打ち合わせによる合意形成を行い、円滑な構築支援に努めます。
また、7、9は独立した第三者の監査人の18号監査の領域です。GSXは、委託会社との打ち合わせによる合意形成を図りながら、円滑かつ効率的な18号監査の実施、報告書作成、提示に努めます。
受託会社の内部統制構築(18号監査)支援サービスを利用していただくことにより、下記のメリットがあります。
■監査法人に内部統制構築と18号監査の全てを任せるより、18号監査取得の費用を低減できます。また、内部統制構築に社内リソースが必要となりますが、GSXがご支援することで負担を最小限に止めることが可能です。
■18号監査取得により、複数の委託会社への内部統制対応が不要になります。
■内部統制制度の浸透とともに、今後は18号監査取得が入札条件になることが予想され、その際には競合他社に選定条件の段階で差を付けることができます。
■18号監査取得は、受託業務の適正、品質を証明することにもなり、他社との差別化が図れます。

18号監査報告の取得費用が一般的に高いのは何故ですか?
一般的に、受託会社の監査法人が、内部統制構築~18号監査までを一貫して行っているケースが多く、監査法人の作業単価の高さに比例して18号監査取得費用が高くなっていると考えられます。
内部統制構築を、社内リソースと作業単価がリーズナブルな外部の構築支援者で行い、また、他の第三者の独立した監査人が18号監査を行うことで、取得コストを抑えられ、期間も短縮できると考えます。GSXではこの考えのもと、受託会社の内部統制構築を現在よりもより低コストでご支援し、また、第三者の独立した監査人として18号監査を行います。
そもそも、18号監査というものを知りませんでした。一般的ではないようですし、必須ではないのではありませんか?
上場している委託会社は、内部統制報告制度により財務報告に係る内部統制報告を義務付けられています。財務に影響を与えるリスクがある業務は、外部へ委託している、していないに係らず適切に評価し、有効性を報告しなければなりません。したがって、受託会社は委託会社から受託業務の内部統制の状況確認を求められた場合、その適切性を独立した第三者に証明(18号監査報告)してもらう必要があります。2008年事業年度は、日本における内部統制初年度であったために委託業務の内部統制評価は最小限に留めているケースが多いと考えられ、今後はより拡大していく可能性があるでしょう。
18号監査取得後に、受託業務で虚偽記載等の不正があった場合、非上場の受託会社も金融商品取引法違反となりますか?
金融商品取引法の罰則対象となるかどうかについては、故意、過失、あるいは状況や程度によると考えられます。また、会社法の罰則との関係も論点となるでしょう。実質的には、他の法令が新規に施行した場合と同じく、判決事例を積み重ねることで一定の方向性が出てくるものと考えます。ただし、少なくとも上場している委託会社が受けた損害が、民事上の責任となる可能性はあります。上場している委託会社が受ける損害の一例は、株価変動による損失に基づく株主代表訴訟によるもので、この場合、民事上の責任が受託会社に及ぶ可能性は否定できません。また、業務委託契約の損害賠償条項も勘案する必要があります。