-セキュアな納品物を支えるリスクハンティンググループ
リスクハンティンググループは、NECのサイバーセキュリティ部門サイバーセキュリティ技術統括部の中でも、特に攻撃者視点を重視した業務を担う専門チームで、ペネトレーションテストや脆弱性診断を中心に、インシデント対応、フォレンジック、マルウェア解析、セキュリティ人材育成など多岐にわたる業務を担っています。NECやグループ内の案件に加え、NECがお客様に納品するシステムやお客様が運用していらっしゃるシステムに対する検証も行っています。
私(松本氏:入社8年目)は、社内でセキュリティの人材育成プログラムで学びを深め、出向先で2年間マルウェア解析に携わり、出向先から戻ってきて、現在のペネトレーションテストやフォレンジック業務に従事しています。マルウェア解析の経験から、攻撃者がやっていることを模して検証するなど、マルウェア解析の経験が現在の業務に活きています。
私(中島氏:入社7年目)は、普段はWebアプリケーションの脆弱性診断を中心に担当しており、その経験を背景にペネトレーションテストにも携わっています。ペネトレーションテストではWebに限らず、システム全体を対象とした評価を行っています。その中で、Webアプリケーションの診断で培ってきた視点も活かしつつ、個別の技術要素にとどまらず、業務や運用を踏まえた形でテストを行っています。
-複雑化するペネトレーションテスト
ペネトレーションテストは、オンプレのAD環境からクラウド(AWS/Azure)を含む複雑なシステムまで対象を広げてきています。構築されているシステムやバージョンなど、攻撃する環境がプロジェクト単位でそれぞれ異なり、多くのパターンへの対処が求められます。当然、システム環境ごとに求められるセキュリティ対策の方法も異なり、その攻撃手法も異なります。各システム環境の特性に合わせて、どういったルート、シナリオで攻撃するのか、という点を事前に調整することに毎回苦労します。現場に行かないとわからないことも多々あり、その場で対応するなど瞬発力も求められます。
ペネトレーションテストにおいては、システムの構成情報などをいただいた上で実施するグレーボックス方式が多いです。どこまでの情報を事前に把握した状態で実施するかに関しては、適宜お客様と調整を行っています。
-CPENTの実務への応用
2024年にCPENTの利用を開始し、今後、社内展開をすることで若手エンジニア育成に活用することを計画しています。CPENTは、ペンテストのスコープ設定から事前準備、IoT/OT領域対応までを網羅し、経験の浅いエンジニアでも受講可能な一方で、実務に必要なスキルを体系的に学べる構成となっており、リスクハンティンググループの業務にも直結していると感じています。
講座を通じて、OSINTに対する理解が、TLPT(Threat-Led Penetration Testing)の前段として有用であったり、Active Directory環境の攻撃シナリオ理解、普段使わないツールの動作確認など、活用幅の拡大に留まることなく、社内CTFの問題作成への応用なども検討しています。講座では様々なツールの紹介があり、ペネトレーションテストのツールは同じようなツールであっても、自分が普段使っているものと少し違ったり、こういう時は機能しないけど、こっちだったら動くなど、普段使っていなかったツールを使うことで、どのような環境の場合に、どのようなツールが有効であるかといったことの理解が深まり、活用できる幅が広がったと感じています。
講座はペネトレーションテストについて網羅的に触れられており、診断をするにあたっての事前の準備や求められる知識などが体系立って盛り込まれていると感じています。そのため、初めて診断に取り組むようなエンジニアでも理解しやすく、ペネトレーションテストをある程度の実力で実行できるようになるために必要な内容が盛り込まれており、バランスがいい講座内容であると感じています。
検証環境(iLabs)では、初めてのツールを触る機会にもなり、実行してみることで、知識としての理解を、手を動かすことでスキルとしての理解へと深めることができました。また、お客様環境や自分の環境では、コマンドやツールを実行する前に安全性の確認が求められますが、iLabsは検証環境ということもあり、ある程度自由に試すことができる点も特徴かと思います。
-iLabsとPractice Rangeの活用が合格の近道
試験に臨むにあたっては、OTやIoTに関する知識や、ActiveDirectoryに関する知識を抑えておいた方がいいです。iLabsは講義の前後で使い、Practice Range(EC-Counciが提供している模擬試験環境) が 30日間利用できるため、試験前の対策として活用しました。OTやIoTの知識は講座内でカバーできます。Active Directoryの知識がない人は、押さえておかないと試験は難しいため、講義やiLabsを使って身に着けておくことをお勧めします。